FUSION IP-Phone SMARTを使う〜公式SMARTalkアプリの音質比較

3日前にFUSION IP-Phone SMARTからAndroid向け公式アプリ「SMARTalk」が公開されました! というわけで、3日前にはインストールしてあったのですが、サーバーの混雑のせいか、うまく実験できなかったので、本日未明にSH-02Eで実験してみました。

公式アプリだけあって、アカウントの設定は簡単でした。公式の「Android: SMARTalk for Androidの始め方」を見れば、すぐに設定完了すると思います。メニュー→設定→アカウントの設定「SIPアカウント」→SIPアカウントリスト「SMARTalk」→詳細設定→音声コーデックで、コーデックを4種類から選択することが出来ます。Wi-Fi用と3G/LTE用と別個に設定できます。デフォルトではWi-Fi用はG.711 μ-Law(=PCMU)、3G/LTE用はiLBCとなっています。G.711 μLawとiLBC以外に、G.722とGSMが利用できます。

では、いつものように、実際に各コーデックで気象庁の177天気予報電話サービスに電話をかけて録音してみました。コーデック以外の細かい設定については、デフォルトのまま実験しています。

SH-02Eに限ってですが、G.722とGSMは意味ないような・・・。デフォルトのまま、もしくは3G/LTE用もG.711 μ-Law(=PCMU)にして利用するのがいいのかなと思います。CSipSimpleと音質を比較してみても、SMARTalkのが雑音やブチブチ切れる感じがなくて聞き取りやすいと思います。SH-02EのWi-Fiの詳細設定で「スリープにしない」にしておけば、ほぼうまくプッシュ通知されました(アプリを終了させて、青いアイコンが消えている状態でも)。ただ、プッシュ通知が3G/LTEでは失敗することが多いですし(アイコンが消えている状態では、着信通知&留守電転送になる)、端末標準の電話帳アプリから発信するとエラーになったり、今後のバージョンアップに期待したいところですね。待機時の電池消費は、青いアイコンで省電力で待機中もしくはアイコンが消えている状態ですと、ほとんど気にならない消費具合です。CSipSimpleは立ち上げたままにしておいたのとあまり変わらないんですけどね・・・。

通話中の画面はこんな感じで、電波表示(5段階)や回線(CellularかWiFiか)、コーデックの種類が表示されますね。上記の録音は、このSMARTalkアプリの通話録音機能で保存されたものです。WAVファイルはSH-02Eの場合、/sdcard/Music/recordings/ に保存されます。私はESファイルエクスプローラーを利用しているので、このアプリを立ち上げ、そのままWAVファイルをタップすれば、ESメディアプレーヤーで再生させています。

FUSION IP-Phone SMARTを使う〜Media5-foneのコーデック設定

Media5-foneは音量大きいですね。これなら車が走っているような外でも、ちゃんと聞き取れそうです。Wi-Fiでも3Gでも、iLBCでつながってますね。通話中の画面で左上の方に通信状態のレベルアイコンとコーデックが表示されます。そこをタップすると、通信状態の解説が表示されます。音質は、まさにOS標準のインターネット通話機能と同じなのではないかとさえ思いました。

そこで、Media5-foneのコーデック設定部分を見てみることにしました。その他→SIPアカウント設定→Smart→詳細設定→Wi-Fiコーデック(もしくは3Gコーデック)から確認・設定することが出来ます。Wi-Fiでは、iLBCとG.711 μLaw(=PCMU)になっていました。実際に、PCMUだけにしてみましたが、iLBCと大差ない感じの音質でした。

3Gでは、iLBCだけが設定されていました。ここでPCMUだけにしてみましたが、何ら問題なく聞き取ることが出来ました。Media5-foneを使うなら、コーデックについてはデフォルト設定のままでよさそうですね。

FUSION IP-Phone SMARTを使う〜Media5-foneアカウント設定

FUSION IP-Phone SMARTを利用するにあたり、「CSipSimple」に次いで人気があるアプリ「Media5-fone」もSH-02Eで試してみることにしました。まずはアカウント設定。アプリを立ち上げると、「ようこそMedia5-foneへ!」という画面が出てくるので、下の青いスタート部分をタップします。

新しいSIPアカウントを設定する画面になるので、真ん中の「IPテレフォニーサービスプロバイダー」という項目の「事前設定されたリスト」をタップします。

だいぶ下の方にスクロールさせると、日本の国旗「Japan」のところにFUSION IP-Phone SMARTのロゴで「Smart」というのがあるので、それをタップします。

ユーザ名にはFUSION IP-Phone SMARTから与えられたSIPアカウント(=050を除いた下8桁の電話番号)を、パスワードにはSIPアカウントパスワードを設定します。設定する文字列は、MYページにログインして「ユーザアカウント情報表示」から確認することが出来ます。右上の官僚を推せば、設定が保存されます。

アカウント設定が保存されると、リマインダーが表示されますが、無料で使う分には右の「閉じる」を選択でかまいません。

はい、これで無事Media5-foneで通話が出来る状態となりました。ステータスバーに緑色の通話アイコンがあればOKです。

FUSION IP-Phone SMARTを使う〜CSipSimple 1.01.00

CSipSimpleアプリが7/7にバージョンアップし、バージョン1.01.00になりました。目立たないバグフィクスがたくさん行われているのか、パワーアップしてますね。横浜の天気予報「045-177」に電話してみたところ、以前のようなブツブツ途切れることもなくなり、ざわつきみたいなノイズもなくなりました(エコーキャンセルON、音声検出OFF)。「帯域別のコーデック優先リスト」のON・OFFも正常に作動するように改善されています(以前は、OFFでも有効になってなかった=ONの設定で作動する)。

ふと、OS標準のインターネット通話機能も試してみました。音量は大きく聞き取りやすいですね。ちょっとざらざらした感じはありますが、比較的クリアな音質です。コーデックは何かわからないけれども、実用的な音質です。ですが、発信時のみの設定でも、CSipSimpleの3倍くらい電池を消費してしまいますね。これじゃぁ、ちょっとOS標準機能に乗り換えようという気がしないですね。

FUSION IP-Phone SMARTを使う〜CSipSimpleとドコモの通話を比較

SH-02EでCSipSimpleを使った場合のFUSION IP-Phone SMARTの音質と、普通にドコモでの音質を比較してみたいなぁ〜と思い、前回同様、早速トライしてみることにしました。

HSDPA同士で比較ということで、まずはCSipSimple内臓の録音機能を使って、各コーデックで045-177に電話して録音。

続いて、普通に電話帳アプリのダイアル画面から、045-177に電話して録音。録音には「自動通話録音機 – Automatic Call Recorder」というアプリを利用しました。何種類か通話を録音できるアプリを試してみましたが、アプリデフォルトの設定のまま、適度な音量で非常にクリアな音で録音できたからです。また、アプリで簡単に録音したファイルの詳細情報を見たり、アプリ内蔵の基本プレーヤーで再生も出来ました。もちろん、携帯電話内蔵のプレーヤーを指定することも出来ます。録音されたファイル形式は3GPで、フォーマットはAMRナローバンド、モノラル、サンプリングレートは8kHzです。ですが、WordPressでは拡張子が3GPのファイルをアップできないらしく(エラー表示される)、QuickTime Player 7でWAV(デフォルト設定)に書き出してみました。

こうやって聞き比べてみると、HSDPA Speex 8kHzと大差ない感じですね(笑)。やはりしっかり聞き取れなきゃ意味がないわけですから、音質というか音色をある程度無視するなら、ノイズが少ないSpeex 8kHzがよいのかもしれません。

「細かいコーデックの使い分けなんて面倒だよ!」とか、MVNOの低速回線などを使っているのであれば、迷わずSpeex 8kHzのコーデックをおすすめしたいと思います。

FUSION IP-Phone SMARTを使う〜CSipSimple便利な機能

CSipSimpleの便利な機能について、書いてみたいと思います。

発信すると、下記のような画面表示となります。045-177に電話がつながって6秒の時点だということが分かります。顔のアイコンの下の黒い部分にも3つアイコンがあり、正方形10個の集まったアイコンが「テンキーパッド」、真ん中のiというのが「情報表示」、正方形3個の集まったアイコンが「メニュー」です。そのしたの赤い部分がアイコン通り、「通話終了」です。さらにその下に、左から順に「オンスピーカー(ハンズフリー)」「マイクOFF」「Bluetooth」「音量設定」があります。

正方形10個の集まったアイコンを押すと、このようにテンキーパッドが出てきます。

iマークの情報表示を押すと、このように接続に使われているコーデック(下記の場合上から6行目:audio PCMU @8kHz)がわかったり、帯域がどれくらい消費されているか分かります。

正方形3個の集まったアイコンを押すと、録音とか転送とか保留とか、かなり便利な機能があることが分かりますね。無料アプリなのに、至れり尽くせりで素晴らしい! 録音を押すと、今度は録音停止と表示されるので、停止も簡単に行えます。録音されたファイルの保存場所は、この投稿の最後に書きます。

オンスピーカーをタップすると、下記の画像のように青いアンダーラインがつきます。同じようにマイクオフもタップすれば青いアンダーラインがつきます。再度タップするとOFFにすることができます。音量設定をタップすると、メディアという画面が表示され、音量調整を行ったり、エコーキャンセルをON・OFFすることができます。

メニューから「設定」を選び、「通話オプション」をタップすると、「通話を自動録音」という便利な機能もあり、音質比較でのWAVファイルは、この自動録音機能で保存したものになります。先に書いた、手動で録音した場合も、この自動で録音した場合も、WAVファイルは同じ場所に保存されます。SH-02Eの場合は、/sdcard/CSipSimple/records/ に保存されます。私はESファイルエクスプローラーを利用しているので、このアプリを立ち上げすぐに表示された階層にCSipSimpleフォルダがあるので、簡単にたどり着くことが出来、そのままWAVファイルをタップすれば、ESメディアプレーヤーで再生させることが出来るので、非常に便利ですよ!

FUSION IP-Phone SMARTを使う〜CSipSimpleの音質比較

CSipSimpleではいろいろコーデックを選ぶことが出来ます。FUSION IP-Phone SMARTでは必要帯域の小さい順にSpeex(8kHz)、iLBC、GSM、G711μ(=PCMU 8kHz)、G.722に対応していると記載されています。

そこでSH-02Eを用いて、実際に各コーデックで気象庁の177天気予報電話サービスに電話をかけて録音してみました(エコーキャンセルON+音声検出ONの状態)。横浜の天気予報を読み上げてもらうため、市外局番045をつけて、045-177にダイヤルしました。自宅はまだXiエリア(LTE)になっておらず、FOMAプラスエリア(HSDPA)での通信となっています。Wi-Fiはフレッツ光ネクストのマンションタイプ(VDSL)なので、最高で100Mbpsのサービスで、速度測定サイトでは上下ともにほぼ85〜95Mbpsが出ています。無線LANルーターはドコモの「自宅でサクサク 無線LANスタートキャンペーン」でもらった、NECのAterm WR8165N(STモデル)を利用しています。

いかがでしょうか? iLBC 8kHzのWi-Fiですが、扇風機の前で話しているかのような、ありえない音質だったため、番外編としてエコーキャンセルOFF(音声検出はON)と、音声検出OFF(エコーキャンセルはON)でも録音してみたところ、片方だけの機能をONにしていれば問題ないことが分かりました。

HSDPA環境では、Speex 8kHzがしっかり聞き取ることが出来ていいかなと思います。声色も重視するなら、iLBC 8kHzがよいかと思います。GSMやPCMUは風邪を引いたハスキーな声みたいになり、ちょっと聞き取りにくいですね。

Wi-Fi環境では、声色という意味ではダントツG722 16kHzがいいと思いますが、安定度はPCMUに軍配が上がりますね。しっかり聞き取れるという意味ではSpeex 8kHzが聞きやすいような気がしました。条件付ならばiLBCもまぁまぁ聞きやすいかなと思います。

これらの結果から、やはり「帯域別のコーデック優先リスト」は利用した方が良さそうですね(この機能をOFFにしても、なぜかONの状態でアプリは動作してますし:アプリのバージョン1.00.00 r2225)。「早い」には上から順に、PCMU 8kHz、iLBC 8kHz、speex 8kHz。「遅い」には上から順にspeex 8kHz、ILBC 8kHz、PCMU 8Hzとしてみました。そして、エコーキャンセルはON、音声検出はOFFとしてみました(このON・OFFがデフォルト設定なのですよね、元々は)。

自宅と職場付近がLTEとなったら、またいろいろ実験して最適なコーデック設定をしてみたいと思います。

便利なおまけ機能については、次回書きます。

FUSION IP-Phone SMARTを使う〜CSipSimpleおすすめ設定

FUSION IP-Phone SMARTのアカウント設定が完了しているという前提で、SH-02E向けの個人的なおすすめ設定を書いてみようと思います。(→音質比較実験を行い、さらなるおすすめ設定を変更したので、こちらをご覧ください。)

CSipSimpleアプリを立ち上げ、メニューから「設定」を選びます。簡易設定で有効プロファイルを「常に使用可」「Wi-Fiで使用可」の場合に、電池消費を減らすという意味で、特に有効になるであろう「コネクションキープアライブ」を設定します。全部で6つほどあるので、すべて600に設定します。環境によってはもっと大きい数字でもよいらしいのですが、確実な路線ということで、この値くらいにしました。

続いて、「設定」から「メディア」を選びます。「エコーキャンセル」のチェックは入れたままでよいでしょう。「音声検出」はONにしてみました(OFFとの違いはあまり感じられませんが、一応)。「帯域別のコーデック優先リスト」のチェックをはずします(正規のドコモXi音声SIM契約ならばですが)。

「コーデック」を選び、実用的と思われる、音質や帯域として下記のように一番上に「PCMU 8kHz」、2番目に保険として「GSM 8kHz」を設定しました。「iLBC 8kHz」は条件付であればなかなか高音質でしたが、端末への負荷が高そうなのでやめました。

もしも、低速のMVNO回線SIM契約で利用するならば、「帯域別のコーデック優先リスト」にチェックを入れ、Wi-Fi環境では「早い」方に「PCMU 8kHz」「GSM 8kHz」、3G環境では「遅い」方に「speex 8kHz」「GSM 8kHz」を登録しておくとよいかと思います。

「G722 16kHz」も使えるには使えるのですが、なぜかFUSIONのサーバで使いたがらないようでして・・・。コーデックのリストで一番上に「G722 16kHz」を持ってきても、2番目の有効なコーデックでつながります。ただし、コーデックのリストに「G722 16kHz」1種類だけ登録すると、ちゃんと「G722 16kHz」でつながるという不思議仕様です。

次回は、Wi-Fiと3G環境での音質比較、コーデックの違いによる音質比較、便利なおまけ機能について書いてみたいと思います。

FUSION IP-Phone SMARTを使う〜CSipSimpleアカウント設定

昨年の5/15にサービスを開始した、FUSION IP-Phone SMARTですが、サービス開始2日後に登録した初期からのユーザーです。ただ、当時のスマホF-05Dは電池持ちが悪く、滅多に電話することがないので、最初はChiffonなるアプリを発信専用として利用していましたが、サーッとしたノイズや、エコーというかキンキン響く感じが耳障りで、やはり遅延以前に音質的に微妙でした。

しかし、昨年10月頃からCSipSimpleというアプリだと、音質がいいというので、試してみたら、納得! 遅延は仕方ないものの、かなり聞き取りやすい音声になっていることは間違いありませんでした。ただ、Chiffonよりも電池の消費が激しく、またしても発信専用でした。

F-05DからSH-02Eに機種変し、スマホ自体が高性能になったおかげか、CSipSimpleだけでなくViberSkypeも低遅延、高音質になったように感じられました。SH-02Eは電池持ちが素晴らしくなったとはいえ、CSipSimpleをずっと「常に使用可」の状態で待機させておくと、やはり電池持ちが残念でありました。

ところが、5/11にバージョンアップしたCSipSimpleはかなりの進化を遂げました! まずは、なんといっても電池持ちが大幅に改善され、SH-02Eでは24時間待機させ続けても全く問題ないですね(Viberには大幅に劣りますが)。そして、FUSION IP-Phone SMARTだけではなく、050 plusなどのアカウント登録がプリセットされるようになり、少しは取っつきやすくなったのではないかと思います。

実際の手順としては、初めてCSipSimpleを立ち上げると、簡易設定の画面になるので、「Androidと統合」はチェックをしたままがよいでしょう(ドコモの電話帳アプリから発信できるようになるため)。有効プロファイルは「常に使用可」「Wi-Fiで使用可」「発信のみ」の3つから目的に合わせて選びます(後からもちろん変更可能です)。最後の「モバイルデータ通信での使用を許可」にチェックを入れ忘れないように! 最後に保存を押します。

アカウントを追加する画面になるので、「アカウントを追加」を素直にタップします。もしくは、ダイヤルするテンキー画面の左下の鍵マークを押すと、アカウントを追加する画面になるので、「アカウントを追加」をクリックするとこのウィザードが出てきます。FUSION IP-Phone SMARTをタップします。

そして、ユーザ名にはFUSION IP-Phone SMARTから与えられたSIPアカウント(=050を除いた下8桁の電話番号)を、パスワードにはSIPアカウントパスワードを設定します。設定する文字列は、MYページにログインして「ユーザアカウント情報表示」から確認することが出来ます。

きちんと登録できれば、下記のようにグリーンになり、登録済みと表示されます。FUSION IP-Phone SMARTのアイコンも自動でセットされるので、ちょっとかっこいい!

以上でアカウントの設定は終わり、とりあえず通話できる状態になりました。次は、SH-02Eでのおすすめ設定を書いてみたいと思います。